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公式ネタが美味しすぎて妄想が止まりません!その4

ジョカゲ、ブルーレイBOXの新作アニメ“黒猫ヨルの冒険”を妄想。
(原作者様がプロットを書かれたみたいなので、本当はもっと複雑でしょうが)


【三好と黒猫ヨル】

我輩は猫である。
名前はすでにある。
最初の主人が、我輩の真っ黒な毛並みに見立てて付けてくれた、“ヨル”という立派な名前。
その主人だった老夫婦が亡くなり、野良生活を送る今は様々な名前で呼ばれているが、本当の名前はヨルなのだ。
なんせ、吾輩が一番気に入っている大切な名前なのだから。


ぐうぅぅ。


・・・・・・と、今はそんな場合ではなかったですね。
空腹を満たすのが先決でした。
え?口調ですか?
こちらが本来の口調ですので、あしからず。
いつもの様に喫茶店の給仕の女性から、ご飯を頂く予定でしたが、臨時休業だった為に当てが外れました。
さて、どうしましょうか。


いつの間にか魚屋の前に来ていました。
美味しそうな魚が沢山並んでいますね。
店主は中年の男が一人だけ。盗んで逃げるのは容易いでしょう・・・しかし、そんな下品な事は僕の自負心が許しません。
あくまで、相手から差し出されたものしか頂かないようにしています。
僕が見るべきは魚でも店主でもなく、僕に魚を差し出してくれそうな人ですね。
店先には、主婦と思しき女性が数名と、お使いなのか少女が一人、それから・・・背の高い青年が一人。
スーツ姿の青年が大量の魚を買っているのは、かなり珍しいと思いましたが、
店主は「いつも沢山買ってくれてありがとうな!オマケ入れておいたから」と常連に向けての言葉と、愛想の良い笑顔を浮かべています。
買った魚を受け取り、軽い挨拶を交わした青年が歩き出したので、僕もその後を追う事にしました。
魚の匂いだけではなく、青年から感じる面白そうな匂いが、僕の好奇心を刺激したからです。

“大東亜文化協會”

そんな看板の掲げられた古びた建物に青年が入りました。
・・・おや?どうやら僕の尾行は青年に気付かれていたようですね。
僕の力では開ける事が難しそうな重い扉が、僕が通れるギリギリの隙間分だけ開いています。
隙間からスルリと中に入り込むと、青年の姿が無くなっていました。
廊下の手前に階段があり、奥には複数の扉があります。
さて、魚の匂いを辿る事もできますが、折角来たのですから少し見学させてもらうとしましょうか。
複数の声と気配が聞こえる部屋の扉を、僕は器用に開けました。
畳の敷かれたその部屋には、九人の男達がいて、中央で対峙していた男が相手の男を一瞬で投げ飛ばしました。

「大丈夫ですか佐久間さん?」
「・・・流石だな、波多野。くるのが分かっていても受け流せなかった」
投げ飛ばした方の小柄な青年(波多野というらしい)が、倒れ込んだ相手(佐久間さんというらしい)に向かって手を差し伸べています。
ふむ、体格差を逆手にとる今の体術は興味深いですね。
・・・ん?
視線を感じて顔を上げると、審判役をしていた男が、僕の方を一瞥しました。
「よし、次は・・・神永、実井」
一瞬、追い出されるかと身構えましたが、何事もなかった様に、男は前に向き直りました。
もう少し見ていたい気もしましたが、なんだか居心地が悪いので、部屋からそっと抜け出すと当初の目的通り、魚の匂いを追いかけます。

良い匂いのする部屋の扉を開けると、魚を買っていた青年が割烹着を身に着け、台所で料理を作っていました。
「まだ米が炊けていないから、少し待っていてくれ」
こちらを見もせず、僕の気配に気付いた青年が、僕に言いました。
異論はないので、彼の手際を眺めながら待つ事にします。

ガチャッ。

「・・・料理中にすまない福本、水を一杯貰えないか?」
扉を開いて部屋に入って来たのは、先程投げ飛ばされていた佐久間さん。
「どうぞ」
料理の手を止めた青年(福本というらしい)が、佐久間さんに水を注いだコップを手渡しました。
「ありがとう」
受け取った水を一気に飲み干した佐久間さんは、じっと見つめていた僕の存在にようやく気付いたようで、こちらを見返してきました。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
無言で見つめ合う事、数秒間。きょとんとした佐久間さんの顔は、愛嬌があって、なんだか可愛らしく感じます。
「・・・・・・猫?なぜ猫がここにいる?」
頭に疑問符を浮かべる佐久間さん。戸惑った顔も大変愛らしいです。同じ雄相手に、こういうのは変かもしれませんが。
「腹を空かしていたようで、魚屋から付いてきてしまいました」
「・・・そうか」
その場に屈んだ佐久間さんは、僕に向かって「おいでおいで」と手招きしました。
普段の僕は等価交換(ギブ&テイク)、ご飯を頂いた相手にしか体を触らせる事はありませんが、佐久間さんになら無償で撫でられてもいい・・・いえ、正直に言うと撫でられたいと思い、彼の方へと近付きました。

「腹を空かせていたという事は野良なんだよな?それにしては、綺麗だし、やけに人懐っこいな」
表情を緩めながら、僕の体を撫でる佐久間さん。
温かな手と、優しい感触に自然と喉がゴロゴロとなって、もっともっとと彼の手に頭を擦り付けてしまいます。
僕の最初の主人の次ぐらいに、佐久間さんに撫でられるのは心地良い・・・。


ガチャッ。

「あ~腹減ったー・・・福本、もうご飯できてる?」
扉を開けて、6人の青年が部屋に入って来ました。
佐久間さんを投げ飛ばしていた波多野が、気だるげに福本に問い掛けます。
「お前は投げ飛ばしていただけだろう?」
「だよな・・・甘利と俺なんて、何回投げ飛ばされた事か・・・」
「甘利が6回で全敗、神永が3回ですね」
「実井、わざわざ数えてたのかよ」
にこにこと語る実井と呼ばれた青年に、甘利、神永と呼ばれた青年二人が疲れた表情を浮かべました。
「ちなみに、俺が5回で、小田切は4回だったな、合っているよな小田切?」
「ああ、田崎の言っている回数で合っている」
会話の内容では、結構な回数投げ飛ばされているはずなのに、田崎と呼ばれた青年がにこやかに言いました。
逆に、田崎に話を振られた小田切と呼ばれた青年は無表情で頷きます。

・・・彼等の登場で、一気に部屋が賑やかになり、僕と佐久間さんの甘い一時が中断されてしまいました。
「波多野、ちょうど完成したところだ。配膳を手伝ってくれ」
「それは構わないけど・・・その猫なに?」
福本の言葉に返事をしながら、波多野の目は僕を見ていました。他の五人も同様です。

福本の簡単な説明に、一応納得した六人と佐久間さんは、夕食の配膳を手伝います。
並べ終わり、各自が席に着いたところで、空席が一つありました。
「三好はどうしたんだ?」
僕が不思議に思っていると、佐久間さんが六人に問い掛けました。
「どうせ、髪の手入れでしょ」
心底どうでもいいというように返した波多野は、先にご飯を食べ始めました。他の五人も同様です。
「ほら、お前の分だ」
福本はご飯の上にカツオ節とほぐした魚がのったお皿を、佐久間さんの足元にいる僕の前に置いてくれました。
「佐久間さん、三好を待っていたらご飯が冷めてしまいますので、先に食べましょう」
「・・・そうだな。折角、福本が作ってくれたものだ。頂きます」
福本に促されて、迷っていた佐久間さんも手を合わせてから箸を取り、福本と一緒に食べ始めました。
二人が食べ始めたのを確認してから、僕も頂いたご飯に口を付けました。

「・・・その猫、佐久間さんにべったりじゃん」
食事を終えてから、僕は再び佐久間さんに撫でてもらっています。
それを見た波多野が、テーブルに頬杖をつきながら、呟きました。
「そうか?人懐っこいだけではないのか?」
「いえ、僕達が呼んでも来ませんでしたし」
波多野の代わりに、実井が穏やかに答えます。
この中で、僕を撫でる権利を有しているのは、佐久間さんと福本だけなので当然です。
そして、福本は特に僕を呼んだりはしないので、佐久間さんにだけ甘えていました。


ガチャッ。

「三好・・・遅かったな」
扉を開けた青年を見て、佐久間さんが声を掛けました。
三好と呼ばれた青年は、佐久間さんを見て少し表情を緩めましたが、佐久間さんの膝の上で寛いでいた僕を見て、眉を少し吊り上げました。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
静かに睨み合う僕と三好。
先程の表情の変化で、三好が佐久間さんに好意を寄せているのは、すぐに気が付きました。
おそらく、これは同族嫌悪というものでしょう。
認めたくはありませんが、僕と三好は似ている気がします。そして、同じ相手に好意を持つライバルです。
「折角の料理が冷めてしまったが、早く食べないと片付かないだろ?」
僕と三好の静かな攻防には気付かず、立ちつくす三好を不審に思った佐久間さんが声を掛けました。
「・・・・・・僕は、猫が嫌いなんです。それに、食堂にそんなのがいるなんて不衛生で、ご飯なんて食べられませんよ」
僕の事を冷たい双眸で見下ろしながら、三好が佐久間さんに答えました。
しかし、僕は三好の嘘に気付きました。三好は猫嫌いなのではなく、佐久間さんに可愛がられている僕が嫌い・・・いや、僕に嫉妬しているだけです。
「そうだったのか、すまない・・・この猫は俺が外に連れて行こう」
三好の嘘に気付かず、素直に謝る佐久間さん。佐久間さんが謝る必要なんてどこにも無いんですよ・・・。
佐久間さんの側が心地良くて、立ち去るのが惜しいですが、元々ここに長居して迷惑を掛けるつもりはありません。
「佐久間さんはそこにいて下さい。僕がその猫を表に捨ててきます」
そう言いながら、僕の首根っこを掴もうと伸ばされた三好の手をスルリと躱すと、僕はそのまま部屋を出ました。
廊下も抜けて、扉の隙間から外へ。その間、一度も振り返る事はしませんでした。

すでに外は暗くなっていて、夜に溶け込んだ僕の体が人に気付かれる事はありません。
建物の間を抜けて、裏路地へと出た僕は、そこで怪しい人影を見つけました。
「・・・とっとと、こうすりゃ良かったんだ!」
「ああ、こんなボロイ建物なんて、これで一発だもんな!」
言い合う男達の手には、油の匂いがする容器と、マッチ箱が握られています。
何をするつもりかなんて一目瞭然でしょう。そして、男達が眺めているのは先程、僕が居た場所です。
僕は踵を返して、全速力で駆け出しました。

「ニャーニャニャニャーッ!!(僕に付いてきて下さいッ!!)」
僕が食堂に駆け込むと、佐久間さんが驚いた表情を浮かべました。
表情は変わっていませんが、他の八人も驚いていると思います。
人の言葉が話せない不便さをもどかしく思いつつも、僕は三好の胸ポケットに見つけた万年筆を奪って銜えると、再び全速力で裏路地へと駆けました。
「この泥棒猫っ!」
僕を罵りながら、三好が追いかけてきます。それで良い、僕の狙い通りです。
「三好!」
三好の名を呼びながら、一緒に追いかけてくる佐久間さんの気配も感じます。
「波多野?」
波多野に問い掛ける甘利の声が、背後で微かに聞こえました。
「あの猫の声を初めて聞いたからさ、ただ事じゃないと思うんだよね!」


小柄な体を活かして、先に僕に追い付き裏路地にやって来た波多野と三好が、すぐに怪しい二人組に気付いて、迷わず投げ飛ばしました。
「・・・お前はこれを知らせたかったんだな」
少し遅れて辿り着いた佐久間さんが、その光景と僕を見比べて言いました。
「ありがとう」
佐久間さんがその場に屈んで、僕の頭を撫でました。僕は銜えていた万年筆を佐久間さんに預けると、再び夜に体を溶け込ませました。


「・・・フッ、こそこそしていた鼠のような連中には、やはり猫が役立ったな」
執務室の窓辺に立った結城が、口元に笑みを浮かべて呟いた。
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Author:黒夜シロ
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