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鉄血のアイン、2期のジュリエッタ、JGの佐久間中尉、とうらぶを愛する個人の趣味サイトです☆女性向けです!総受けです!・・・苦手な方はバック推奨。

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今のうちに・・・

平和な彼らが見たい・・・願望SS。


【大東亞文化協會の設立】


―――終戦間もない、昭和20年 初秋


厳しい残暑の中、汗を流しながら大きな荷物を抱えた佐久間は、機敏な動きで“大東亞文化協會”と書かれた建物の中へ、荷物を運び入れる。

「三好、休んでないで手を動かせ!」

「やれやれ、僕は佐久間さんのように体力馬鹿ではありませんよ」

佐久間に咎められた三好が、肩を竦めた。

「・・・では、貴様はエマちゃんよりも力が無いという事か?」

佐久間に促された視線の先で、10歳に満たない少女が一生懸命に荷物を運んでいた。
父親代わりの甘利が、心配そうに、しかし嬉しそうに娘の成長を隣で見守っている。

「昼食に福本がライスカレーを作ってくれている。それに、頂き物のスイカも冷やしてもらっているんだ。
昼食までに、荷物の運び入れは全て終わらせるぞ」

「・・・佐久間さん、そんなもので喜ぶのは婦女子くらいで・・・」

「すっげー楽しみ!ちゃっちゃと終わらせようぜ!」

三好の反論を遮り、波多野が声を弾ませた。
大きな荷物をいくつも積み上げたそれを軽々と持ち運びながら、三好の横を通り過ぎる。

「食料は貴重だぞ」

「そうそう。俺も波多野や、田崎と同意見だ」

波多野に賛同しながら、重ねた荷物を絶妙のバランスで抱えた田崎が通り過ぎる。
田崎の言葉に頷く神永も同様だ。

「はりきってますね、佐久間さんたち」

にこにこと笑いながら、一際大きな荷物を抱えた実井が通り過ぎていく。
しかし、見た目の大きさに比べ中身は軽そうだと、三好は瞬時に見抜いた。

「フフッ、僕ももうひと踏ん張りといきますか」

実のところ、三好は休んでいたわけではない。わざと佐久間を怒らせたて、揶揄っていただけだ。
きっと、三好も浮かれているのだ。
戦争が終わり、この国はようやく復興に向かい始めた。
それだけではなく、全員が再び無事この場所に集まり、今度は、カバー(偽装)ではなく、本当に貿易会社を立ち上げられた事を嬉しく思いながら。


「・・・結城さん、俺も呼んでいただいて、本当にいいのですか?」

運び込まれた荷物の荷解きをしていた小田切は、一旦手を止めると、背後で同じ作業をしていた結城を仰ぎ見た。

「貴様も、そして佐久間も、死地から生きて還ったんだ・・・その機転を、会社の為に活かしてもらう。そして、俺の事は社長と呼べ」

にやりと口の端を歪めながら、結城は小田切を見下ろした。

しかし、佐久間や小田切には知らせていない秘密が結城にはある。
諜報機関としての情報収集は常に行っていた。戦争が終わったというだけで、平和ボケするようでは“魔王”は務まらない。
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