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Monochrome

鬼滅の善逸、FGOを愛する個人の趣味サイトです(最近放置ぎみ)腐向けなので、苦手な方はバック推奨。

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フサフサとフワフワのモフモフ

ブラクロ のヤミフィン妄想の続き。ランフィンのターン。


【続、モフモフと一緒】

ヤミが猫の姿になった事件から数日後。

「今日と明日は休みを貰ったし、例の計画を実行するぞ」
黒の暴牛アジト内の自室にて、上機嫌に宣言したフィンラルは、机の引き出しの中から二つの魔導具を取り出した。
一つはピアス型で、鏡を見ながら自分の耳につけて、もう一つの首飾り型はズボンのポケットに入れる。
それは、装着した者を猫の姿に変化させる呪いの魔導具。以前、ヤミの姿を変化させた物だ。

「元の持ち主もいらねーつってたし、適当に処分しといてくれ」
呪いの解けたヤミから破棄するようにと渡されたが、再利用する計画を思いついたフィンラルは大事に取っておいた。

フィンラルの計画とは、猫になって女の子に可愛がってもらおう!という、邪な気持ち全開のものだ。
「最近、ナンパも合コンも上手くいかないからな〜でも、可愛い猫の姿なら女の子にモテモテ間違いなしさ!」
ウキウキしながら、フィンラルは空間魔法を発動させる。

城下町の路地裏に移動したフィンラルは、周囲に人の姿がないのを確認すると、ポケットから取り出した首飾りを装着した。

フィンラルの姿が、グレイの変身魔法のように一瞬で猫へと変化する。
菫色の瞳が猫にしてはやや垂れ目ぎみだが、栗色のフワフワした長い毛が愛らしい細身の猫(種類はソマリ似)である。
「ニャ〜(うまくいったかな)」
自分の手のひらがピンクの肉球に変わっているのを確認したフィンラルは、その手で三角の耳についているピアス型魔導具に触れる。
地面に散らばっていたフィンラルが変化前に着ていた衣服などと魔導書が、魔導具に埋め込まれた宝石の中へと収納される。
(この魔導具、荷物の持ち運びに便利だよな〜一度しか使えない消耗品の割に高いけど)


広場までやってきたフィンラルは、噴水の水面に映る自分の姿を確認した。
(これならどっから見ても猫だよな!よ〜し、通りかかる女の子に声をかけまくるぞ!)
近くのベンチに行儀よくお座りして行き交う人波を、丸い瞳で見つめる。
城下町は今日も活気に満ちていた。


数時間後。
(……おかしい……思ってたのと違う)
母親に連れられた幼女の小さな手で撫でながら、フィンラルは小首を傾げる。
「じゃあニャンちゃん、またね〜!」
「ニャー」
笑顔で手を振る幼女を愛想笑いで見送ったフィンラルは、内心で溜息をついた。
ベンチに座っている猫(フィンラル)を見つけて興味を持って近寄る女の子は数人いたが、幼い女の子ばかりだった。
可愛い女の子が好きなフィンラルだが、恋愛の対象年齢は年下だとノエルぐらいまでだ。
いくら可愛くてもゴーシュの妹などの年齢は守備範囲外で、幼女趣味はない。
好みの女の子に抱っことかされたいというフィンラルの願望は叶わないまま、すでに日が暮れる時間になっていたため、通る人も殆どいなくなってしまった。

(……はぁ、この姿じゃ魔法使えないし、一晩このままか……自業自得なんだけどさ、虚しいというか寂しいなぁ……)
アジトに帰る術を持たず途方に暮れたフィンラルは、その場で体を丸めた。
日が沈むと気温が一気に下がり、とても寒いのだ。

「ニャッ!?」
突然の浮遊感に驚いて自然に毛が逆立つ。
「こんなところで寝たら凍え死にますよ」
ヒョイっと猫の体を持ち上げたのは、フィンラルのよく知る人物だった。
「ニャア!!(ランギルス!!)」
自分の顔に抱き上げた猫を近付け、しばらく凝視したランギルスは、ピクリと片眉を上げる。
「……兄さん……」
「ニャニャ!?(俺の言葉がわかるのか!?)」
「……に似てるなこの猫。猫のくせにピアスしてるなんて生意気だし、なんかチャラい」
ランギルスの鋭い指摘に凍り付くフィンラル。
(……そうだ、こんなのバレたらヴォード家の恥だって殺される……!)
「寒さで震えてるのか……迷い猫の保護なんて騎士団の仕事じゃないけど、仕方ないな」
恐怖で震えるフィンラルを、寒さで凍えていると勘違いしたランギルスは、猫を胸元に抱き直すと、金色の夜明けの駐屯所に向かって歩き出す。
元々、防衛任務を終えて戻るところだった。


遅い時間だということもあるが、金色の夜明けの駐屯所は広く、他の団員と遭遇することもなくランギルスは自室まで猫を連れ帰った。
「団長に報告してきますので、ここで少し待っていて下さい」
「ニャ〜ン」
(ワイは猫になりきるんや!)
正体が知られないよう、フィンラルは全力で猫のふりをすることを決めた。


(……殺風景な部屋だな)
こんなことがなければ、入る機会などなかったであろう弟の部屋を見渡した。
フィンラルの自室よりも倍以上の広さがあるのに、ベッドの他には机と本棚しかない。
(……昔と同じで、勉強や任務ばかりしてるのか?あの時みたいに、遊びに誘ってやれたらいいのにな……)
自分が家を出たせいでランギルスに負担がかかっているのだから、そんな資格はないと理解しているが、そう思わずにはいられなかった。

「お待たせしました」
戻ってきたランギルスは、ミルクの入った皿を差し出した。
フィンラルが小さな舌で舐めると、ミルクは猫舌でも火傷しない程度にほどよく温かい。
(猫相手にはこんなにも優しいんだな)
両親の期待に応えようと努力するランギルスが本当は優しいことを知っている。
だが、プライドの高さから身内にも他人にも素直にそれを現すことが出来ない性格だということも知っているので、初めて知った弟の姿に驚いた。
実のところは〝フィンラルに似た〟猫だからこそランギルスは気にかけているのだが、フィンラルはそのことに気付いていない。

「ミャア〜」
ミルクを全て飲み終えた後、フィンラルはランギルスの足元にスリスリと体を寄せた。
「僕に慣れてきましたか?」
愛くるしい様子に目を細めたランギルスは、ベッドに座る自分の膝の上に猫を抱き上げた。
ゴロゴロと喉を鳴らす猫のフワフワの毛並みを優しく撫でる。
フィンラルは正体がバレないように猫のふりをしているというよりも、今だけでも弟を甘やかしてやりたいという気持ちが大きい。
はたして甘やかしているのか、甘やかされているのか微妙な感じはするが、猫が好きらしいランギルスを喜ばせて癒してやりたいのだ。
「猫はもっと気まぐれかと思っていたけど、君は懐こいんですね」
「ミャ?」
コロリと体をひっくり返され、無防備な腹を撫でられる。
(この体勢はちょっと恥ずかしい……でも、ランギルスの手の温もりは気持ちいいなぁ……ポカポカしてて、なんだか眠くなってくる……)
「……優しいところも兄さんに似てるなんて……あんまり可愛いと手放せなくなるじゃないか……」
苦しげに呟いたランギルスは、うとうとし始めた猫をそっと抱きしめた。
「……だけど兄さんみたいに君も僕の傍からいなくなるんだ……」
「……ニャー(ごめんなランギルス)」
フィンラルは体を伸ばして、ランギルスの頰に頭を擦り寄せた。
そのくすぐったさにランギルスが首を竦めると、微かに両者の口が触れた。

カシャーン……。
呪いが解けて外れた首飾りが、床に滑り落ちて小さな音を立てる。
猫の姿が消え、一糸纏わぬ姿のフィンラルが現れた。
「……兄さん……?」
「……え!?元に戻ってる……??まだ一晩経ってないのに……なんで???」
突然の事に驚いたのは二人ともだが、狼狽えるフィンラルを見て、すぐにおおよその状況を察したランギルス。
金色の夜明けの副団長として、数々の前線に立っているランギルスの判断は早い。
混乱したままのフィンラルをベッドに押し倒し、両手の自由を奪う。
「兄さんに選ばせてあげますよ……このまま僕のネコになるか、それとも……」
捕らえた獲物を弄ぶ肉食獣のようにギラついた目をしたランギルスは、フィンラルの色白の腹に舌を這わせた。
「……やめっ、ランギルス!」
青褪めた顔で弟に哀願するフィンラル。

「……まったく、兄さんには冗談も通じないんですか?」
意地の悪い笑みを浮かべたまま、あっさりとランギルスは兄を解放した。
「元の姿に戻ったんなら魔法も使えるんでしょう。さっさと着替えて野蛮な団に帰って下さい」
僕の気が変わる前に……。

「助けてくれてありがとうなランギルス」
ヘラっと笑って伝えたフィンラルは発動させた空間魔法を潜る。


「……僕の気も知らないで……」
一人きりになった部屋で、ランギルスは小さな溜め息を吐いた。
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