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Monochrome

鬼滅の善逸、FGOを愛する個人の趣味サイトです(最近放置ぎみ)腐向けなので、苦手な方はバック推奨。

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久々の宇善妄想

学パロ、かまぼこ隊が同じクラス設定。暑いので涼を求めて書いてみました。


【炭治郎だけが知っている】

「頑張れ善逸!頑張れ!!」
「いや、うっせーわ!応援してくれんのはありがたいんだけどさあ、ただでさえ暑いの!そんで隣で大声出されたら、余計暑くるしいの!」
茹だる暑さにちゃぶ台の上に額を押し付け突っ伏していたら、横から盛大に応援された。
「……そうか、すまなかった。てっきり夏休みの宿題が嫌なのかと勘違いしてしまった」
しゅーんと眉を下げ、頭を下げる炭治郎に、垂れた犬の耳と下がった尻尾の幻覚が見える。
うわ……なんかこれ、めちゃくちゃ罪悪感わくよ。
「あー……ごめん。炭治郎に悪気がないのはわかってるんだけどさ、暑さでイライラしてたかも」

今日も快晴。太陽がギラギラと照りつけて、みーんみーんと蝉の大合唱。ただでさえ聞こえすぎる耳には、正直かなりキツイ。
毎年のことなのに、暑さも蝉の鳴き声も慣れることはない。
ああ、冬が恋しい……で、きっと冬になったら逆のことを思うんだけどさ。
「じゃあ、明日にでも川に泳ぎに行かないか?」
「……へ?プールじゃなくて、川?」
「善逸、都会はどうか知らないが、ここは田舎だ。プールは学校にしかないんだ」
「そうなの!?あ、でも禰豆子ちゃんも誘ったら来てくれるかな?」
禰豆子ちゃんの水着姿を想像すると、ウフフと笑顔になれる。
「それは無理だ!禰豆子は昨日から友達のところに泊まりに行っていて、しばらく帰ってこない」
「そんなぁ……」
「いいじゃねーか川!泳ぎもできて、魚もいる!この伊之助様が一番多く捕まえやるぜ!」
一台しかない貴重な扇風機を独占して昼寝をしていた伊之助が、ガバッと起き上がって、ガハハと高笑いした。
「う〜ん、じゃあ明日は川に行くよ。その代わり伊之助も宿題やれよ。冷えた麦茶入れてきてやるからさ」
「フン、子分の頼みを聞いてやらぁ!」
「明日が楽しみだな」
勉強机代わりにしているちゃぶ台に手をついて立ち上がると、やる気を出した伊之助がその上に宿題を広げた。
正座で真面目に宿題をしていた炭治郎も、嬉しそうに笑っている。
縁側の全開の窓から吹き抜ける風が、チリンチリンと風鈴を鳴らすのに、少しだけ涼を感じた。


少し前まで俺は家族と東京に住んでいた。
俺が中学を卒業してすぐ父ちゃんの海外赴任が決まり、母ちゃんも着いて行くことになった。
一人暮らしをしていた大学生の兄貴が、俺と暮らすのを拒否しやがったので、俺は田舎の爺ちゃんに預けられることになったのだ。
爺ちゃんは昔から好きだけど、田舎暮らしなんて……と兄貴を恨んだ時もあったが、入学したこっちの高校で、炭治郎、伊之助という優しくて気の合う友達ができて、今では兄貴に感謝してる。


「おはよう善逸!」
「遅せーぞ紋逸!」
「おはよう炭治郎、伊之助……え、なにコレ!?」
炭治郎と伊之助の後ろに、田んぼ道に似合わない真っ赤なスポーツカーが停まっていたのを見て固まった。
「よォ善逸!ド派手でいい車だろ!乗せてやるから、ありがたがって俺のことを神と敬えよ!」
真っ黒なサングラスをかけたやべぇ奴が、Uターンしかけた俺の腕をがっしりと掴んで車内に放り込んだ。

「……あのさ炭治郎、近くの川に行くんじゃなかったのか?」
隣の上機嫌でハンドルを握る輩ではなく、後部座席に座る炭治郎に問い掛ける。
「そのつもりだったんだが……」
「今日は俺がお前らの保護者代わりだ。そんな地味なとこじゃなく、俺のとっておきの場所に連れてってやるよ!」
炭治郎の言葉を遮り、楽しそうに笑う自称、神。
「だからなんで宇髄先生が保護者なの?夏休み中の美術教師ってヒマなの!?」
「いい度胸してるなァ善逸〜俺はテメェらの担任だぞ?自分の生徒が問題起こさねぇように、監督してやるって言ってんだ」
「……そーですか」
担任とはいえ、わざわざ一生徒(この場合三人だが)の面倒をここまで見る必要のないことぐらい知っていたが、そこまで言われたら黙るしかなかった。


車に乗って山道を走ること約一時間。
「結局、川じゃん」
到着した場所への、率直な感想だ。
「バッカ!オメェ普通の川と一緒にしてんじゃねーよ!」
「そうだぞ善逸。あっちに滝もあるし、ここはとても澄んだ匂いがする」
ブチ切れかけた宇髄先生を宥めるためかと思ったけど、スンスンと鼻を鳴らした炭治郎は、気持ち良さそうに腕を広げて深呼吸した。
「美味そうな魚がいっぱいいんぞ!」
岩の上から川を覗き込んだ伊之助が興奮して叫んでる。
車の中で炭治郎から貰った握り飯をたらふく食ってたくせに、もう腹が減ったのかよ。
伊之助の横に並んで川を覗くと、水が透き通っていて深い川底までよく見えた。
確かに川魚がたくさん泳いでいる。
「綺麗な川ですね」
俺が感嘆すると、宇髄先生が後ろで得意気に笑っていた。

「にしても、男だけで川遊びたぁ田舎の男子高校生は青いねぇ。あ、お前は東京にいたんだったな、彼女とかいねーの?」
伊之助と炭治郎が潜水勝負(どっちが長く潜っていられるか)してるのを眺めつつ、泳ぎ疲れて小休憩がてら釣りをしていた俺のところに、ひと泳ぎ終えた宇髄先生がやってきた。
軽く頭を左右に振って水滴を飛ばし、前髪をかき上げる……絵に描いたような水も滴る良い男にイラっとする。
「それ絶対答えわかってて聞いてるよね?遠距離中の彼女も、すぐに会える彼女もいるわけねーでしょ!」
「そーか、そーか」
こっちは怒ってんのに、嬉しそうに笑うんじゃないよ!
「……でもさ、川遊びなんて言ってるけど、実は先生が一番楽しんでるでしょ」
釣竿、お米と炭とキャンプ用の炊飯釜、スイカに花火まで車に積んであった。用意万端すぎない?
「バレたか?」
にかっと悪ガキみたいに笑うのも、男前がすると可愛く見えるんだから、ほんとズルいよね。


晩御飯は俺が釣った魚に、伊之助と宇髄先生が素手で捕まえた魚(野生児かよ!)と、炭治郎が炊いて作った握り飯。
「竈門の炊いた飯と、焼いた魚うめぇな!」
「俺、パン屋の息子なんで!料理は火加減!」
先生に褒められ、どやさ!と胸を張る炭治郎と、隣で口一杯に飯を頬張る伊之助。

その光景が、泣きたくなるくらい懐かしい……。


楽しい時間が過ぎるのはとても早い。
火薬の量を弄ったらしい宇髄先生特製の派手な打ち上げ花火も見終わった。
後はもう片付けて帰るだけだ。
片付けを手伝わなくちゃいけないのに、少しでもこの時間を引き伸ばしたくて、岩場の上に座ってただぼんやりと空を眺めた。


「まだ帰りたくねぇの?」
「……」
「寂しいのか?」
「……宇髄さん……星が綺麗ですね」
「月も綺麗ですよ」
「新月でしょ」
「……テメェなあ、ここまで言っといてとぼけんじゃねーぞ」
「だって俺、臆病だし……期待外れは怖いんですよ」
「それが、俺を避けまくってた理由か?」
「兄貴も、爺ちゃんも、炭治郎や伊之助ですら覚えてなかったし……」
その上、宇髄さんまで『前世の記憶』がなかったらと思うと怖い。
だから、知るのが怖くて逃げてた。
「……まあ、確かに覚えてる奴のが少ねぇな」
宇髄さんが大きな手で俺の髪をわしゃわしゃとかき混ぜる。
「だが、俺はよく覚えてるぜ。雷みたいなド派手な技を使う黄色い奴を」
……アンタは覚えてくれてたんですね、昔の俺のこと。
「……日が暮れても鬼に襲われる心配がないっていいですね」
「俺達がド派手に頑張ったからだろ」
「俺も少しは役に立ちましたかね?」
「雷柱にまでなった奴がなに言ってやがる。俺の元恋人は、いつまで経っても地味に自信が足りてねえ」
「だって……」
「言い訳は必要ない。それより、さっきの返事を寄越せ。お前と再会してから、ずっとフリーだからな俺」
「……宇髄さん、月が綺麗ですね」
「それさっき俺が言ったセリフじゃねえか。好きくらい素直に言いやがれ」
臆病で素直にもなれない俺を、宇髄さんが昔と同じように優しく抱きしめてくれた。


「片付け手伝わなくって、ごめんな炭治郎」
片付けを全部終えて、すでに車で待っていた炭治郎に謝った。
炭治郎の隣で爆睡している伊之助もたぶん手伝わないだろうから、一人でさせてしまって申し訳ない。
なのに、当の炭治郎は俺達を見てニコニコしている。
「よかったな善逸!」
「えっ、なにがだよ?」
まさかさっきの見られちゃってた?だとしたら恥ずかしすぎるんですけど!
「いつも善逸から微かにしていた寂しそうな匂いがなくなってるから。宇髄さんもだ」
え?それって、今まで俺と宇髄さんが寂しそうな匂いさせてたってこと?確かに俺はその通りだけどさ……。
「炭治郎……もしかして昔の記憶が?」
「昔?俺が善逸と出会ったのは高校に入ってからだと思うぞ。ただ、俺は鼻が良いんだ!」
前世の記憶がなくてもこれなんて、とんでもねぇ炭治郎だ!



◎肝試しネタも面白そうだと思ったので。

「バカじゃない!バカじゃないの!?誰よ肝試ししようなんて考えた奴ー!」
「中学の時から夏合宿の定番だしな。あっ」
ガサッ!
「んぎゃあぁああ出たあああー!!!……ぱうっ」
「善逸!?(気絶したように)寝ている……」
「おいおい情けねぇな〜」
「宇髄先生……それ鬼の面ですか?凄いクオリティですね!まるで本物みたいだ」
「おうよ!美術教師たる者こーいうのに手は抜かないぜ!つっても竈門は驚かねぇのな」
「お面の絵の具の匂いとかでわかってしまって」
「あー、匂いか。来年までになんとか改善して更なるクオリティ向上を目指すぜ!」
「はい!楽しみにしてます!」
……俺さ、耳が良いから寝てる間でも時々話し声聞こえてんだぜ。
宇髄さん、よりにもよって鬼ってさ、悪趣味すぎない?
現代にも鬼が生き残ってたのかと思って心臓止まりかけたからね……そんでさ、アンタやっぱりヒマでしょ!
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