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鉄血のアイン、2期のジュリエッタ、JGの佐久間中尉、とうらぶを愛する個人の趣味サイトです☆女性向けです!総受けです!・・・苦手な方はバック推奨。

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誕生日

愛されるよりも、愛したい全力で6 『誕生日』


四度目の綺羅星のサイバディは、不思議な幻を僕とワコに見せた。
世界が二人だけになったかのような空間。
「ワコの歌、一度聴いたら惚れちゃうよ」
スガタがそう言っていたワコの歌を聴いた。
そして、島から出られないという、巫女であるワコの運命(さだめ)も。
ワコの歌声と、歌手になるのは叶わない夢だと、切なく呟いた言葉が、今も耳に残ってる。
ワコは僕を何度も助けてくれてるし、本当に良い友達だから、
奴らのサイバディを全部破壊して、夢を叶えさせてあげたいと思った。
ワコなら、東京に出てもきっと上手くいく。
・・・たぶん、スガタもそう思ってるに違いない。

「・・・あれ?」
「どうしたのタクト君?」
僕の声に反応して、ワコが振り向いた。
僕の身体はまだ女の子のままだけど、二人きりの時は、ワコは僕を名前で呼んでくれる。
「時計が止まってるんだ・・・この島って、時計屋さんあるよね?」
「離れ小島扱い禁止ー!あるよ時計屋さん。大事な時計なの?」
「うん。今日は特別な日だから、今日中に直したいんだけど」
この懐中時計は、とても大切な思い出の・・・。
普段は壊さないよう、大事に仕舞ってるんだけど、今日は僕の誕生日だから、特別に持ってきた。
「特別な日・・・か」
「ん?」
ワコの声が少し沈む。
・・・そういえば、今日のスガタの様子も、どこかおかしかったような気がする。
「実は今日ね、スガタ君の誕生日なの。
時計屋さんを案内するから、プレゼント選びに付き合ってもらえる?」
「もちろん!」
笑って答えたけど、僕はスガタの誕生日を知らなかったのに、ワコは当たり前のように知ってて、
それが少し切なかった。
・・・スガタの誕生日、僕と同じだったんだ。

「そのシャツ、スガタに似合いそうだね・・・どうかしたの?」
シャツを持ったまま、ワコが浮かない顔をしていた。
「今日、スガタ君の誕生日って言ったでしょ。・・・でもね、スガタ君は誕生日が嫌いなんだ」
「・・・?」
「スガタ君が、自分の生まれと、サイバディの秘密を知らされたのが、ちょうど五年前の誕生日。
それから、自分の誕生日のこと、嫌いになっちゃったみたい・・・」
「・・・スガタも、島から出られないの?」
「巫女の私と違って、スガタ君は、出ようと思えば島から出られる。
・・・でも、その強い力を外で使わないよう、
スガタ君も、島から出ることを禁じられて、この離れ小島に囚われてる」
「スガタは、どんな力を持ってるの?」
「何も持ってない・・・。スガタ君はアプリボワゼしてはいけないの。
王のサイバディとアプリボワゼした者は、王の柱と呼ばれる、
強力な第一フェーズの力を使った後に、
深い眠りに落ちて・・・もう二度と目覚めなかったって・・・」
最強の王のサイバディと、強力な第一フェーズ。
・・・でも、それを使うと、スガタは・・・そんなの絶対ダメだ!
ワコが言うように、絶対アプリボワゼさせられない。
・・・スガタも、ワコと同じような運命で、その苦しみがわかるから、
二人の絆が強いのかもしれない。
大切な人・・・と、ワコはスガタのことをそう言った。
元々、二人の間に、僕の入る隙間なんて・・・無いのかもしれない。
「誕生日なのに、おめでとうも言えなくて・・・自分の誕生日が嫌な記念日だなんて、悲しいよね」
「・・・行こう、これからスガタにプレゼントを渡しにさ」
僕は、ワコの手を取った。

「僕からスガタへのプレゼントだ・・・ここで歌ってくれる?」
僕が思い付く限りの、スガタが一番喜ぶプレゼント。
ワコの綺麗な歌声は、スガタの耳に届いてるよね。
「「一面染める花は~」」
ワコみたいに綺麗には歌えないけど、途中から僕もワコに合わせて歌った。
僕自身でも、スガタの誕生日を祝いたかったから。
想像もつかないような重い運命を背負わされて、スガタが自分の誕生日を嫌いになっても、
僕は・・・スガタが生まれてきてくれてよかった。
この島で、スガタと出会えてよかったと、心から思うんだ・・・。

「・・・!?」
嫌な気配がしたと思ったら、突然の乱入者。
いきなりの攻撃から、咄嗟にワコを護る。
これも奴らの、第一フェーズの力なんだろうか。
海水で造られた人形のようなものが、僕とワコに襲い掛かった。
「・・・イッツ ア ピンチ・・・」
なんとか倒したと思ったら、今度は数えきれない程の人形が現れた。

「ぐっ!」
せめてワコだけは助けないといけないのに・・・首を締め付けられて、段々と身体の力が抜けていく。
「タウとワコから離れろ・・・」
一筋の閃光と共に、凛とした声が聞こえた。
「ダメッ!」
ワコの必死な声も。
「・・・スガタ?」
スガタの身体を、青白い光が包んでいる。
「ダメーッ!!」
「アプリボワゼ、ザメクッ!!」
光の柱が、スガタを中心に広がった。
「・・・王の柱・・・」
敵を一瞬で殲滅した後、糸が切れた人形のように、スガタの身体が崩れ落ちた。
「スガタ君!しっかりして・・・ねぇ、目を覚まして・・・スガターッ!!」
駆け寄ったワコが、スガタの身体を抱きしめて泣き叫ぶのを、
僕は見ていることしかできなかった・・・。
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