Monochrome

鉄血のアイン、2期のジュリエッタ、JGの佐久間中尉、とうらぶを愛する個人の趣味サイトです☆女性向けです!総受けです!・・・苦手な方はバック推奨。

Entries

リビドー

“リビドー”=ここでの意味は、人の原動力となる本能エネルギー・心的エネルギー。


愛されるよりも、愛したい全力で7 『リビドー』


ワコが何度名前を呼んでも、スガタが目を覚ますことはなかった。
まるで眠っているだけの様な、安らかなスガタの顔に、胸が締め付けられる。
「スガタ君・・・死ぬかもしれないとわかっているのに・・・アプリボワゼした。
私を守る為に、スガタ君は・・・」
・・・違う。ワコのせいじゃない。
僕がワコを守れなかったせいで、スガタはアプリボワゼしてしまった。
僕のせいで・・・。

何も出来なかった僕が、スガタの傍にいるのは許されない気がして、
スガタを見守るワコに背を向けた。
行く当ても無く歩いていたら、いつの間にか部室に辿り着いた。
「キューキュー・・・キュゥゥ・・・」
扉を開けると、副部長が僕の肩に飛び乗ってきて、僕を励ますように、身体を擦り寄せてきた。
「今日は部活休みだよ?」
一人芝居の練習していた部長が、振り向きながらそう告げた。
「・・・」
「ワコは夜明け前から、入り江で独り、禊ぎをしているらしい。
たぶん、スガタ君が目覚めるように、祈ってるんだろう。
・・・どうした?仲良し三人組の一人は、こんな所にいていいのか?」
「そりゃあ、心配です。スガタのことも、ワコのことも・・・もちろん、心配だけど・・・」
「心配だけど、どうした?」
「今・・・僕に出来ることがあるのかなって。
・・・本当は三人組じゃなくて、二人と一人だったんじゃないかって・・・」
倒れたスガタ、ワコの泣き顔が頭を過ぎる。
想像も出来ないような、重い運命を背負わされた二人・・・。
「・・・すでに手遅れだと思うけどな。たぶん、君はもう引き返せない。
・・・君がこの島に来て、君ら仲良し三人組の楽しそうな笑顔の中に、
あいつらが幸せになれる方法が、あるんじゃないかって、そう思い始めていたんだけどな」
「ぁぁ・・・!」
この島に来て、スガタやワコと出会った時のことを思い出した。
「やっぱり来てよかった。君らを見てそう思う。・・・命の恩人なんだよね?ありがとう!」
二人に助けられて、その優しさに触れられてよかったと、あの時僕は思ったんだ。

「君は、どうしたいんだ?」
顔を上げると、部長の真っ直ぐな眼差しが、僕を射抜いた。
そうだ・・・今更、二人と出会う前の僕になんて戻れない。
二人と離れるのも、忘れるのも嫌なんだ!
「あの二人の為に、今、君が出来ることはきっとある。
ただ、傍にいてやるだけでもいいじゃないか。あいつらの魂は、きっとそれを求めてる。
行けよ銀河美少年!」
部長の言葉で、完全に目が覚めた。
二人に会いたくて、居ても立ってもいられなくなった僕は、部長に頭を下げると、席を立った。
「・・・それと部長、僕のこと、いつ気付いたんです?」
扉に手を掛けながら、振り返らずに尋ねた。
「ちょっと見てればわかるよ。オーラ出てるしね」
部長の笑う気配を背中に感じながら、僕は部室を飛び出した。

「ワコーッ!」
「・・・なんで、ここに?」
「心配・・・いや、ワコの顔を見たかったから。
それから、スガタを助ける方法を見付けたのを伝えに。
うまくいくかはわからないけど・・・今からスガタの所に行ってくるよ」
試す前から諦めたらそこで終わってしまう。
「タクト君、それをするとあなたはもう・・・」
「スガタが目覚める以上に、大事なことなんてないから」
ワコには僕の考えがわかったみたいで、心配そうな顔をしたけど、もう僕に迷いは無かった。

「・・・ごめん、スガタ」
今の僕でも・・・タウでも嫌なら、人工呼吸だと思ってくれていいから・・・。
僕は眠るスガタの耳元で囁いた。
目を覚ましてスガタ・・・!!
強く祈りながら、僕のリビドーがスガタに流れ込むように、深く口付けた。

閉じていた目を開くと、そこはモノクロの世界。
「・・・ゼロ時間か」
胸のシルシが光り輝き、一瞬で僕をゼロ時間の封印の中へいざなった。

「スガタ君!」
「スガタッ!」
ワコの声に振り向くと、未だに眠ったままのスガタの身体が、ゼロ時間内に浮かんでいた。
「夕べのリターンマッチだ、銀河美少年!」
僕の前に、敵のサイバディが立ち塞がる。
「昨日の奴か・・・お前のせいで、スガタは・・・!」
お前だけで絶対に許さない!!
「アプリボワゼー!!」
腹の底から叫ぶ。
―今度こそ守ってみせる!僕の愛する人を!

「スガターッ!!!」
跳ね返った敵の攻撃が、スガタを包む膜に当たり、それを破壊した。
スガタの身体が地面に落下する間一髪のところで、タウバーンの手の平で受け止める。
「スガタ!」
「スガタ君!」
「・・・あっ・・・!」
スガタがうっすらと目を開け、確かにこちらを見た。

ゼロ時間が解け、止まっていた時が動き出す。
「タクト・・・?」
「よかった・・・スガタ」
スガタがしっかりと目を開けて、僕を見た。
「声が聞こえたんだ、タウの声が・・・温かな熱も」
「ぁ・・・彼女はここにはいない。もう、島から出て行ったから・・・」
スガタにリビドーを流すことで、僕は第一フェーズの力を失った。
わかっていたことだし、ずっと元に戻りたいと思ってたのに・・・。
スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

プロフィール

黒夜シロ

Author:黒夜シロ
アニメ・ゲーム・マンガ・ワンコ
(ネコ・ウサギ・ハムスターもLOVEv)が大好きな管理人です^^
“BL大好物”な腐女子ですが、よろしくお願いします♪

FC2カウンター

最近の記事

月別アーカイブ

右サイドメニュー

ブログ内検索

ブロとも申請フォーム